東西カジノ事情

友人の新婚旅行の写真を見たわたしはぶったまげた。
蝶ネクタイをしているだんなさんと、ドレスアップしている友人が白亜の建物の前で微笑んでいる。似合わな・・・あわわ。
「モナコのカジノに行ったときの写真」と友人はいい、おほほほほと高笑いをあげた(ように感じた)。
今から20年くらい前の話。
カジノに行くのにはパーティーに行くような格好が必要なのだな・・・そのときになんとなくインプットされた。

それゆえ、初めてラスベガスに行くことになったわたしは、どんな格好で臨めばいいのか悩んだ。
「何着ていけばいいの?」とラスベガス経験者の夫に聞くと
「何って、普通の」としらっとした返事。
どこもかしこもカジノだらけでふらっと入れるようなところだから、気負わなくていいんだと。
なるほど。
半信半疑のまま、到着したラスベガス。国立公園の乾いた赤土の大地を数日間ドライブしたあとに目にしたまばゆいネオンの町は、まさしく大自然とは究極の対極。遊園地を実際の町にしたような、贅沢さにあふれていた。
どこもかしこもカジノだらけというのは本当で、ホテルにチェックインするにもだだっ広いカジノの中をスーツケースを引っ張って歩き回らないことには始まらない。
規模の大きさに驚き呆れつつも、溢れる音と光と匂いの洪水に高揚するわたし。鼻息荒く、いざカジノへ。
で、負けることになるんだけど、(その後何度行っても負けるんだけど)その話はおいといて。
来ている人の服装。それは本当にまちまちだった。
一番多いのは、Tシャツに短パン。まあ、ネバダの正装ですね。女の人はときどきドレスアップしている人がいるかと思えば、ウェディングドレスの人もいる。結婚式が終わってそのままちょっと遊ぶ、みたいな人たちも結構いるのだ。さばけてるなあ。

その後何度もラスベガスに行って、カジノに慣れた(つもりだった)わたしが衝撃を受けたのはマカオのカジノ。
ラスベガス資本のホテルが建ち始めたころだった。わたしが最初に覗いたのは、ローカルなカジノ。
荷物チェックを受けカジノフロアーに入ると、煙のくゆる小部屋にいくつかの台が並び、親父たちが真剣に台を囲んでいた。使い込まれた感がありありの台に書かれているのは漢数字。後ろに立って様子を見ていようと思ったら、こいつなんだという顔でにらまれた。
あまりの緊迫した雰囲気にさっさと退散。隣のラスベガス資本のカジノに入ってようやく落ち着いた。
アメリカ映画の青春グラフティーの後にモノクロの任侠映画を見たような時代感だった。

言うなればさしずめ、モナコのカジノは社交場で、ラスベガスのカジノはゲームセンターといった感じだろうか。
マカオのカジノ?そりゃもちろん、戦場ですよ。






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